高橋大輔の敷いた「道」と高難度四回転の系譜

投稿者: | 2020/12/12

昨日某所にちらっと書き込んだんですが、こっちにもちゃんと書いておこうと。
昨日昼間にリスペクトリスペクトと喚く九官鳥のような乗り込みさんがひとしきり暴れてたんですが、要は五輪金メダルが取れたのも、五輪連覇したのも高橋大輔のおかげだともっとアピールしろということらしいです。
自力で取れないから後輩の栄誉に乗っかろうってのがなんともはや(;´д`)トホホなんですが、あれはデーオタの総意なの?それとも一部が言ってるだけ?

で、ふと思ったんだけれど。
バンクーバー五輪での高橋大輔のジャンプ構成では、今や五輪で表彰台に乗るのも難しいです。1種2クワド(ただし高橋大輔はセカンド4Tコンボはほぼ失敗)だったし、4T+3Tは現役中のシングル全キャリアでSPで跳んだ1回しか成功してないし、3回出場した五輪で四回転の成功は1度もありません。

それを踏まえて。

昨季のグランプリファイナルフリーで羽生選手が実施した四回転ジャンプ
4Lo 4.05
4Lz 3.94
4S 2.22
— ここから後半 —
4T+1Eu+3F< -2.31
4T+2T 1.90
 
4種5クワドです。次の北京五輪では、どの選手でもこのくらいの高難度構成でないとメダルは取れないでしょう。
男子シングルの競技レベルはバンクーバー五輪の頃に比べて格段に上がってます。

そこでです。羽生選手の五輪金メダルが高橋大輔のおかげなら、高橋大輔自身が跳べない高難度クワドが跳べるのも高橋大輔のおかげなの?
今でも男子シングルの競技レベルがバンクーバー五輪の頃と変わりなく4T1種2クワドが続いてて、「高橋大輔のおかげ」で日本男子に点がたくさん出るようになったんなら分かりますよ?
五輪メダルを取るために必要な、高橋大輔自身が五輪で1度も成功しなかった4Tや、そもそも跳べない高難度クワドが跳べるのが、高橋大輔のおかげじゃないなら誰のおかげ?

そう、選手本人の資質と努力です。

「選手の努力もちょっとはあるけどやっぱり高橋大輔が~」って言います?
高難度クワドがちょっとの努力で跳べるんかい。
そういえば宇野選手はゲーマーとの対談で、フィギュアは競技人口が少ないから、何でもやってみれば簡単にできると言ったらしいですが、じゃあ全日本で4Lz跳んでみようよ。高橋大輔の功績を引き継ぐ正当な後継者なんだよね?

煽りはさておき。

高橋大輔のおかげで五輪金メダルが取れたと今後も主張するなら、高難度クワド成功に高橋大輔がどう寄与したのか、「大輔さんはすごいから~」なんて主観や「大輔さんのオーラが~」なんてオカルトではなく、客観的かつ論理的な説明を考えておいて下さい。

まあ、個人競技で「高橋大輔のおかげ」を言い過ぎるのも惨めじゃないかと思いますけどね(笑)

※追記
4T+2Tはフリーセカンドコンボで2回成功(プロトコル上でGOEが加点されている)でした。
今GIF画像を見ると、全日本の方はずっこけるほどの回転不足でしたが。あんなおっとっと着氷でも加点がつくんだー

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